私は今までずっと食の仕事に関わってきました。
毎日の食事が心とからだを守ってくれています。
海外を含め色々な場所で、数々の形態の食に関わる仕事をしてきましたが、
料理を作るプロセスにおいて化学調味料、加工食品を使った料理を学んでいませんし、
現在もそれらを使った料理は作っていません。
スタジオの意味は”勤勉に努力する”というラテン語を語源とする言葉です。
そういった意味で毎日の家庭料理にきちんと向かい合い、心とからだをちゃんと守ってあげて、
料理に生かすことができる情報を、日々発信していきたく思います。
「おいしい料理」を加工食品を使い、上手に作る人はたくさんいますが、
「体のおくにいきわたり、よみがえる記憶にはっとする料理」はなかなか出来るものではないし、
その作り方や考え方を懇切に教えてくれる人はあまりいないように思えます。
そんな料理を、だからこそ忙しい生活の中でも、家族のために作ってほしい!
だからこそ、料理人の私は家族で食事をするときも、
もちろんお客様に料理を提供するときにもそうであるように、
家庭のみなさんに「料理を伝承する」側での仕事をしていこうと思いました。
料理研究家 岩佐 まさる